03:手のひら
「なぁ少尉…なにしてんの?」
「挨拶」
しばらくの間こちらのするがままになっていたエドワードの疑問に端的に答えてみる。
が、少々不満だったようで不貞腐れた声が返ってきた。
「……意味わかんないし」
しょうがないのでもう少し説明してやることにする。
「コレとオレは初対面だからな。ハジメマシテの挨拶は常識だろ」
「……」
なんだよその胡乱げな瞳は。と思わないでもなかったが、とりあえずそんなことは無視して目的を果たすべく行動する。
「はじめまして。これからどうぞ末永くよろしく」
「…スエナガク?」
「末永く。
だって、オマエもうコレ、死ぬまで手放さないだろ?」
「うん。つかあったりまえだろ!」
きっぱりはっきり答えてくる真っ直ぐの瞳が好きだと思う。
だから、こっちも真っ直ぐに向き合って答えてみる。
「だったら、コレとオレの付き合いも死ぬまで続くから」
「…っ!なっ…しょっ!…ばっ!ばっかじゃねーの!!」
さすが天才少年。一瞬でこちらの言いたいことを理解したらしい。
見る見るうちに真っ赤になって、捕らえていた腕の中から逃げ出された。
「馬鹿?なんでよ?」
「何でって!……そんなんまるでプロポーズみたいじゃんか!?」
「そりゃだって、プロポーズだし」
そう。だってずっと考えていたのだ。プロポーズするならこのタイミングしかないだろうと。
声も出さずに、凍りついたように固まったまま、さらに赤みを増したエドワードを再び腕に囲った。
「エドワード」
飛び切りだと意識した声で名前を呼んで。
とうとう指先まで赤くなっている様が可愛いなぁとその手を握り締める。
「ずっと傍に」
耳元で囁いて、頬と、額と、瞼と、鼻の頭と唇と、顔中余すところなくそっとくちづけて。
「ばぁか」
そう、小さく毒づきつつも、ぎゅっと廻された左手が嬉しくて。
最後に握り締めたままの右手にもくちづけひとつ。
どうぞ末永く
終わり
お題更新。
というか、更新自体がかなり久々。
久々なのでいつもよりさらになんかおかしい…
しかも意味わかんない。
手足を取り戻したエドとハボックです。
ハボが昇進してないのは、そんなに遠くない未来にしたかったから?(聞くなよ…)
2005/09/08
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