クローバー
HAPPY BIRTHDAY ERINA
「君にこれを持っていてもらいたいんだ」
そう言って名刺サイズのカードを手渡す。
「四つ葉のクローバー?」
そう、カードは押し花にした四つ葉のクローバーを挟み込んだものだ。
素直に受け取ったエドに
「幸運のお守りだよ」
と笑顔を向ける。
「お守りねぇ。
アンタがそのエセ臭い笑顔の下でなに企んでるのか知らないけど、
くれるっていうならもらうよ」
「企むとは人聞きが悪いな」
素直に受け取ってくれたのが嬉しいだけなんだがね。
「…でもさ、…大佐。
オレはこんな小さな幸運に頼らなくても、
立ち止まらずに前に進むよ」
きっとそう言うだろうと思っていた言葉に苦笑が漏れる。
そうだね、君は強いから。
その決して大きくない手を精一杯のばして、
届かない分は無理矢理にでも、
強引にでも一歩前に踏み出して、
そしてその金色の強い焔を宿した瞳で、
自ら幸運を掴み取ってきたのだろう。
そして、この先がどんなに厳しい路だとしても、
その路の先にある幸運に手をのばし続けるのだろう。
「そう言うと思っていたよ。
だがね、君はひとつ誤解している」
「誤解?」
「コレは君の幸運のお守りではなく、
私の幸運のお守りだからね」
「大佐の?」
「そう、君が私のもとに無事に帰ってくるように」
『幸運は自分の力で手に入れるよ』
そう言って君は笑うけど、
君ならそう言うと思っていたけど、
でもソレを持っていて欲しいんだ。
君の幸運というより私のエゴの為に。
君と共に路を歩くことはできないのに、
君の傍に居たいと、
君が踏み出す一歩を支える存在になりたいと願う私の為に。
私の、かわりに…
そのクローバーに、
君の無事や笑顔やそんな色々を、
祈っているから。
私の願いが、
想いが何時も君の傍にあるように。
それを見るたび、
君が私の想いを忘れないでいてくれるように。
その四つの葉に私の願いを託すから。
何時でも君が笑顔でいてくれるようにと。
終わり
4月30日に友人のパソに突然送りつけたものです。
お誕生日おめでとうエリナさん。
誕生日祝い2連発。
こちらは話は誕生日ではないですが、
クローバーなプレゼントを贈ったのでそれに因んで。
2004/7/17
|